現役採用コンサル直伝!絶対に失敗しない採用サイト制作の教科書
今や、新卒の9割以上が採用サイトを見ており、中途でも8割以上が採用サイトの情報は重要な情報だと感じると回答しています。
*出典:株式会社ディスコ|2023 年卒 採用ホームページに関する調査
*出典:株式会社ONE|企業の「採用サイト」に関する意識調査
採用サイトが必要だ、ということは肌で感じている。とはいえ、本当に効果が出るのか・どこまで重要なものなのか実はいまいち分からない…。と思ったことはありませんか?
この問いは非常に重要です。それは、「効果の出る採用サイト」と「効果があまり出ない採用サイト」が実際にあるからです。採用サイトの重要性・目的・役割を理解しないまま、やみくもに採用サイトを制作すれば多くの場合、「効果があまり出ない採用サイト」になります。
せっかく労力をかけて採用サイトを作るのであれば、応募者にも企業にも利のあるものにしたいですよね。本記事では、多くの採用サイトを調査・制作し、採用サイトランキングをまとめた当社視点で採用サイトの意義や、「効果の出る採用サイト」にするためのチェックポイントを解説します。
とりあえず見た目を整えてよくあるコンテンツを揃えておいた採用サイトではなく、自社の採用に効果の出る採用サイトを作るための参考情報としてご活用ください。
目次
1.なぜ自社の採用サイトを持つべきか?
【採用サイトは採用の「質」を高めるためには必須のツール】
結論、採用サイトは「集めてきた母集団の質を高める」こと・「長期的に採用活動の質を高めること」に
他の情報発信手法と比較してより大きな効果を発揮するツールです。採用活動に「数」だけでなく、「質」を求めていきたい場合、採用サイトを使わない理由はありません。
【採用サイトは他ツールでは代替できない】
とはいえ、媒体に詳しく載せているから十分ではないか? 採用サイトまでなくてもコーポレートサイトで
十分なのでは? などの疑問もよくお伺いするところです。
しかし、下記比較表の通り採用の質向上の面で最も優れているのは採用サイトであり、採用サイトの特徴・強みは他ツールで代替しきれるものではありません。
ここでは、採用サイトと比べられやすい媒体・コーポレートサイト・SNSを比較対象に、3種それぞれでの特徴や役割、期待できる効果の違いを解説します。「なぜ質向上に効果的なのは採用サイトなのか?」を明確化していただければ嬉しいです。
<理解促進・志望度向上>
採用サイト:◎
コーポレートサイト:△
媒体:◯
SNS:◯
採用サイトの”理解促進・志望度向上”
採用サイトは媒体などと異なり、テンプレの掲載項目指定・掲載上限文字数指定・デザイン指定…などの制約がなく、コンテンツ種類・内容・文量・ページ数・表現…全て自社独自で自由に作ることが可能なため、自社が伝えたいことを伝えたいだけ伝え、オリジナリティ溢れる表現で閲覧者の印象に残すことができます。よって、自社の理解を促進させ、魅力訴求して志望度を向上させることが最もしやすいツールです。
コーポレートサイトの”理解促進・志望度向上”
読み手が異なれば、知りたい内容は異なりますので、表現を分ける必要があります。(※)
コーポレートサイトはほとんどの場合、自社のお客様・パートナー・投資家…などの関係者向けとなっており、採用応募(検討)者向けにはなっていません。そのため、採用応募(検討)者が欲する情報・採用応募(検討)者に伝えるべき情報を伝えにくいため、理解促進・志望度向上の観点ではあまり効果が期待できないものとなります。
(※)
例)「サービス内容/事業内容」紹介コンテンツ
∟自社のステークホルダーやお客様が知りたいこと
→どのような価値を提供してくれるのか?
∟採用応募(検討)者が知りたいこと
→どのような価値を提供するのか?(どんな仕事をするのか?)
例)「会社の強み」紹介コンテンツ
∟自社のステークホルダーやお客様が知りたいこと
→他社と比較した場合にその会社のサービスを選ぶべき理由は何か?
(商材の魅力を伝達するのが優先)
∟採用応募(検討)者が知りたいこと
→他社と比較した場合にその会社で働くメリットや
自分にマッチしている点はどこか?
(商材はもちろんだが会社全体の魅力を伝達する必要がある)
媒体の”理解促進・志望度向上”
媒体は、もちろん自社情報や採用情報を掲載できますので、一定程度「自社を伝える」ことが可能です。ただし、同じような項目・デザインという条件下で閲覧されるため、企業認知に知名度やブランド力が影響したり、他社と差別化して印象に残すことが難しかったり、媒体上の自社ページから他社ページに飛べるリンクがたくさんついていたり…と競合との競争が促進されてしまう側面があります。
SNSの”理解促進・志望度向上”
採用用アカウントを作り採用応募(検討)者向けに情報発信を行えば「自社を伝える」ことが可能です。しかし、SNSは1投稿あたりに書き込める情報量に限りがあるケースもあり、また、基本的には新しい投稿がどんどん上に表示され、古い投稿は流れていく”フロー型”の特徴を持ちます。最新情報を見てもらう・ちょっとした情報発信を日常的に見てもらう・雰囲気や人柄を伝えるためには役立ちますが、自社理解をしっかりと深めてもらう用のコンテンツとしては弱い部分があります。
<母集団質のコントロール>
採用サイト:◎
コーポレートサイト:✕
媒体:△
SNS:△
採用サイトの”母集団質のコントロール”
上述の通り、採用サイトは掲載自由度が高く自社のことをより伝えやすいツールです。これは、母集団質のコントロールが最もしやすいツールであることにもつながります。例えば、ターゲットからの応募が全然集まらない、ターゲット外からの応募やミスマッチが多い…という課題に採用サイトは有効なのです。
▼母集団質の課題を採用サイトで解決する一例
「ターゲットからの応募が全然集まらない」に対しては
- ターゲットが魅力に感じる情報を採用サイトで手厚く提供する
- ターゲットになりうる層をターゲットに育てるために必要な情報を採用サイトで伝える
「ターゲット外からの応募やミスマッチが多い」に対しては
- ターゲット外の閲覧者が自分には合わない企業だと自己判断できる情報を採用サイトで伝える
- ミスマッチを予防するため、自社や仕事内容の厳しい面などのリアルも採用サイトで開示する
このように、自社の採用ターゲットに合わせて採用サイトで提供する情報を工夫することで母集団質のコントロールがしやすい環境をつくることも可能になります。これは掲載自由度が高いからこそなせる技です。
コーポレートサイトの”母集団質のコントロール”
コーポレートサイトは、採用応募(検討)者向けに特化できない時点で母集団質のコントロールができるまでの情報発信は難しいと言えます。
媒体の”母集団質のコントロール”
ある程度はターゲットに合わせた情報発信をすることができますが、テンプレの掲載項目が固まっている・各項目で掲載できる文字数に上限がある・魅せ方を工夫できる手段が少ない媒体で採用サイトと同じレベルの効果を得るだけの情報発信をするのは困難です。
SNSの”母集団質のコントロール”
こちらもある程度はターゲットに合わせた情報発信をすることができますが、採用応募(検討)者が情報カテゴリ(「仕事内容」「社員の雰囲気」…など)に応じた深い情報収集をすることは難しいでしょう。1投稿あたりの情報量には限りがあり、古いコンテンツは流れていき、あくまで時系列でコンテンツが表示されるためです。そのため、採用応募(検討)者を自社と合っているのかを判断できるまでの状態にすることは困難です。
<汎用性>
採用サイト:◎
コーポレートサイト:△
媒体:△
SNS:△
採用サイトの”汎用性”
自社ならではの採用応募(検討)者向けコンテンツを多く掲載でき、常時公開もしておける採用サイトは活用用途次第で幅広く使える採用活用上の”武器”になります。一例として下記のような活用事例があります。
- 直接接触の質を高めるために活用
説明会や面接前に採用サイトを閲覧するよう指示しておくことで、説明会や面接で直接会った際に、基本情報は理解している前提での会話や質疑応答ができる、会社概要などの説明より実際に社員と話すなど直接会っているからこそ価値が高いプログラムに時間を多くさける…など直接接触時の質を高めるために採用サイトを活用することが可能です。
- 各所への共有ツールとして活用
社内の採用協力社員、エージェント、ターゲット学校(新卒採用の場合)…などに自社の特徴や魅力、採用方針、求める人物像などを共有する際に、整ったベース情報として採用サイトを活用して説明することが可能です。採用サイトをベースにすれば説明者によって内容が食い違う・説明の質が著しく上下する…などの課題も防ぎやすくなります。
- 応募者との関係継続用コンテンツとして活用
特に新卒採用では採用活動の早期化により、長期的に応募者と接触し、フォロー対応をしていくことが重要になっています。◯◯職希望で2次選考まで進んだ~~さんにはこの社員がイメージに近いだろうからこの社員の社員紹介コンテンツをおすすめしてフォローしよう、など採用サイトで作ったコンテンツをフォロー対応に活用することができます。
- 採用情報発信のハブとして活用
採用活動で、各種媒体はもちろん、SNSやnoteなどを活用する事例も増えていますが、応募者からすると、会社の情報や採用情報、イベントなどの最新情報が色んな場所に点在しているのは情報収集に迷ってしまいます。採用サイトから情報発信をしている全ツールに飛べるにようにしておくことで、採用サイトを応募者の情報収集のハブとし、情報収集をしやすい環境を整えることが可能です。
- 年度を問わない情報発信(新卒採用の場合)に活用
新卒採用では、媒体等は卒年により区分されていることが一般的です。しかし、採用活動や学生の動きは早期化しており、低学年向け対策や通年採用対策を行う企業も増えてきました。そうなってくるといわゆる”一般の就活時期”には入っていない層(大学1-2年生など)にもアプローチをする必要性が出てきます。その際、掲載期間に制限がなく常時公開でき、就活真っ只中の学生・卒業年後半~既卒の学生・1-2年生など低学年の学生…それぞれにアプローチできるコンテンツを公開できる採用サイトは使い勝手が非常に良いものとなります。
これらを行うにはやはり、掲載内容・量の自由度が高く、1コンテンツを深く作り込める採用サイトを使うことが最も効果的です。
コーポレートサイト・媒体・SNSの”汎用性”
コーポレートサイト・媒体・SNSでは、下記理由から採用サイト同等レベルの効果を見込むことは難しくなります。
- コーポレートサイト:採用応募(検討)者向けに特化したコンテンツを多く掲載することはできない
- 媒体:他情報発信ツールへのリンクボタンを自由に増やせない・掲載期間に制限がある・コンテンツ種類や文量指定がある
- SNS:1投稿あたりの情報量に限りがある・古いコンテンツは流れていってしまう・情報カテゴリ(「仕事内容」「社員の雰囲気」…など)に応じた深い情報収集をすることが難しい
<資産化>
採用サイト:◎
コーポレートサイト:△
媒体:△
SNS:◯
採用サイトの”資産化”
採用サイトはGoogleAnalyticsなどを活用して自社で閲覧データをとることが可能です。これにより、閲覧数が増加する時期、エントリーや予約ボタンが押された数やページの場所、閲覧数が多い・閲覧時間が長い人気コンテンツ…などを知ることができます。これらが知れれば、自社が採用ターゲットに対し発信すべき情報はなにか・採用ターゲットが欲している情報はなにかをつかみやすくなりますし、データに基づいた採用サイトのブラッシュアップも可能になります。
再三お話している通り、採用サイトは掲載の自由度が高いため、ブラッシュアップの自由度も当然高いです。よって、自社採用サイトは使い込み、運用更新するほど、自社の採用活動に役立つ資産になると言えます。
コーポレートサイトの”資産化”
コーポレートサイトは自由に閲覧データをとることはできても、採用応募(検討)者以外(お客様・投資家…等)の閲覧データも混ざってきますので採用でのサイト活用という観点での正確なデータを得る難易度が高いものとなります。
媒体の”資産化”
媒体は閲覧データを取れる範囲はその媒体により制限がありますので採用サイト比較でとれるデータが限られます。
SNSの”資産化”
アナリティクス系の機能がついたSNSも多く、SNS運用用のサービスやツールの提供もありますのでデータ取得は比較的しやすいです。しかし、一部採用応募(検討)者以外の閲覧や行動も合わせて計測されてしまう可能性は採用サイトより高めです。
(※クローズドな環境で運営されているLINEなどは例外)
<費用>
採用サイト:短期視点では△、長期視点では◯
コーポレートサイト:✕
媒体:短期視点では◯、長期視点では△
SNS:◎
採用サイトの”費用”
採用サイトは効果のあるものをしっかり作ろうとすると、制作のタイミングで大きく費用がかかります。ただし、前述の通り採用サイトは使って改善するほど資産化できるものになりますので、減価償却の観点で長期的に見ると、費用対効果は決して悪くないと言えます。
コーポレートサイトの”費用”
コーポレートサイトも制作のタイミングで大きな費用が発生します。ただし、コーポレートサイトは採用応募(検討)者向けにできないため、採用における効果・資産化はあまり期待できません。よって、長期的にみても採用目的のみの観点で言えばコーポレートサイトの費用面は良いとは言い難いものになります。
媒体の”費用”
媒体や掲載プランにより費用は変動しますが、サイト制作よりは安価なケースが多いです。ただし、掲載期間ごとに単発で毎回費用が発生するものになりますので、長期的な観点で言えば安くはないものになります。
SNSの”費用”
運用や効果測定のための専用ツールを導入するなどの場合は別ですが、基本的には費用がかからず無料で開始・運用できる施策です。
<集客性>
採用サイト:△
コーポレートサイト:✕
媒体:◎
SNS:△~◯
採用サイトの”集客性”
採用サイトでも応募を受け付けることはもちろん可能ですが、よほどの大手人気企業でない限り媒体を上回る大量応募までは見込めません。
コーポレートサイトの”集客性”
コーポレートサイトは採用への応募者向けではありませんので、応募までの動線が分かりにくい・応募への意思決定に必要となる情報が足りない、などにより採用サイト以上に応募数を得ることが難しくなります。
媒体の”集客性”
集客=応募数を集める点においてはやはり媒体が最も強いです。媒体自体の知名度、1媒体から数クリックで複数社に応募できるハードルの低さ…などが影響しています。
SNSの”集客性”
SNSの場合、アカウント力・担当者のSNS運用力により集客性が分かれます。採用応募(検討)者のフォロワー数が多く、会社や担当者への魅力づけができているアカウントの場合や、SNSのDMによるダイレクトリクルーティングを(炎上やトラブルリスク予防をした上で)するだけのノウハウやリソースがある場合、一定の集客性は見込めますが、そうでない場合、応募者を集めることは容易ではありません。
<更新性>
採用サイト:更新・運用を考えて設計できていれば◯、
更新・運用を考えずに設計してしまうと△
コーポレートサイト:更新・運用を考えて設計できていれば◯、
更新・運用を考えずに設計してしまうと△
媒体:◎
SNS:◎
採用サイト・コーポレートサイトの”更新性”
採用サイトやコーポレートサイトの更新性は設計時に更新・運用に配慮していたかにより更新のしやすさが変わります。媒体と同様に誰でも内容の更新が簡単にできるようCMS(コンテンツマネジメントシステム)を組み込んでいれば更新性は比較的高くなりますが、そういったものがなければ、Webサイトのコーディングなどを理解している方でないと更新が難しいものとなります。
ただし例外として、CMSを組み込むまではできなかったが、���のことを見越して更新必要箇所を最低限に抑えられるよう内容を企画設計していた場合、更新性は高くなくても困ることは少な��というケースもあります。
媒体の”更新性”
システムやWebサイトに詳しくない採用担当者でも情報更新できる仕組み・テンプレートが最も整っているのが媒体です。掲載内容さえあれば、指定の箇所に入力して保存するだけで掲載情報を更新できる、というのはほとんどの採用担当者が経験している通りです。
SNSの”更新性”
言わずもがな、誰でも新規コンテンツ(投稿)を上げやすいツールです。
【1章まとめ】
- 各項目の比較を通してみると、採用サイトは「集めてきた母集団の質を高めること」・「長期的に採用活動の質を高めること」に非常に大きな効果を発揮するツール
- 上記はコーポレートサイトや媒体では代替しきれないものだからこそ採用サイトを自社で持つ意義がある
- 採用において、数を集めるだけでなく質も担保したい場合、採用サイトは必須
2.効果の出る採用サイトとそうでない採用サイトの違い
ここまでで何度も出てきている通り、採用サイトは掲載内容の自由度が高いことが最大の魅力であり、採用サイトに期待できる各種効果を産む源泉です。つまり、どこまで採用サイトとその中のコンテンツを作り込めるかが採用サイトの魅力を最大限発揮させられるか=効果の出る採用サイトにできるかどうかに非常に重要です。
ここでは、「どう作り込めば効果の出る採用サイトになるのか」に関するチェックポイントをご紹介します。
【採用サイトの成否を分けるチェックポイント一覧】
必須情報掲載 |
|
---|---|
情報の網羅性 |
|
1コンテンツあたりの内容の厚さ |
|
デザイン |
|
ユーザビリティ(操作性) |
|
【必須情報掲載】
採用サイトなら確実に掲載していなければならない項目を分かりやすく・見つけやすく掲載できているかは最低限チェックすべきラインです。
✓募集要項
(採用職種・業務情報/応募要件/雇用形態・期間/試用期間/給与・昇給賞与・手当/勤務地/
勤務時間・休日休暇/保険/労働環境に関わる他制度/他福利厚生/募集企業会社概要)
✓応募方法・選考フロー
✓エントリーフォーム(またはエントリー可能媒体へのリンク)
✓採用に関するお問合せ先
【情報の網羅性】
会社情報、事業内容、部署や職種、社員、社風、制度、働き方…など採用応募(検討)者が興味を持ち、選考を進み、内定承諾にいたるまでの各フェーズで欲する情報は多岐にわたります。採用応募(検討)者のニーズを満たせる情報の網羅性は重要指標です。
✓業界情報
✓職種情報
✓仕事内容
✓具体的な働き方
✓企業規模(従業員数・売上・シェア・社会への貢献度…など)
✓沿革・歴史
✓商品やサービスの特徴・知的資産
✓組織図・組織のありよう・グループ企業との関係性
✓価値観・理念
✓安定性・将来性
✓事業の多様性・多角性
✓グローバル性
✓社会貢献(CSRなど)
✓外部からの客観評価・提携先や顧客情報
✓経営者
✓ロールモデルになる社員
✓同じ境遇・考え方の社員
✓仲間・社員同士・社内の雰囲気
✓人事担当者メッセージ
✓キャリアパス
✓福利厚生
✓研修制度・育成方針・成長支援
✓人事制度・評価
✓社外活動・社内交流
✓職場環境
✓求める人物像・採用背景
✓採用イベント情報
✓FAQ
※上記掲載内容は一例であり、どんな企業でも上記を全て掲載すべきであるということではありません。
採用課題・応募者のニーズ・応募者のひきつけやスクリーニングのために伝えるべき情報・採用サイト制作予算など、
個社ごとの状況により何を掲載すべきか、どこまで網羅性を担保すべきかは異なります。
【1コンテンツあたりの厚さ】
情報の網羅性が高くても1コンテンツあたりの内容が薄ければほぼ意味を成しません。調べることが当然の今の採用応募(検討)者は内容の薄いコンテンツには敏感です。どの会社でも言えることしか言っていない、せっかく調べに来たのに1コンテンツの情報量が少なすぎて大した情報が載っていない、などの不満足を生まないよう、1コンテンツあたりの内容の厚さも重視して作ることが大切です。1コンテンツあたりの内容が薄い・厚いの違いは具体例を通して見ていきましょう。
【例】職種・仕事内容紹介
OK
営業職
アポ獲得、商談提案、交渉、契約まで一気通貫で対応します。当社はマーケティングにも力を入れる営業スタイルのため、過去に何らかの接点があるお客様、当社メディアを利用してくださる会員の方、当社制作資料(ホワイトペーパー)をダウンロードしてくださった方…などへのメールやお電話によってアポを獲得することが多いです。完全新規の飛び込み営業のようなアポ獲得はほとんど行っていません。その分、マーケティング施策に関連するリストの管理、ホワイトペーパーの作成、お客様とお話した際の内容のシステムへの記録等の業務も営業職の仕事になります。もちろん、こういった仕事はマーケティング部門と連携して行います。
✓部分対応ではなく一気通貫で営業が対応する、マーケティング施策の業務もあるなど
業務範囲が広い「営業職」であることが分かる
✓営業スタイル(アポ獲得方法)も具体的に書かれているため
ウケをよくするために飛び込み営業なしと言っているわけではないことが分かる
✓マーケティング部門との連携など社内の関係性も見える
✓総じて具体的な情報・その会社の営業職に関する情報が含まれており、
一般的な営業職イメージを、その会社での営業職理解に引き上げるだけの情報がある
NG
営業職
お客様とのお約束をとり、ご訪問してサービスの説明やご提案をします。お客様ごとのご状況に寄り添い、丁寧にサービス導入のメリットをご説明し、価値を感じていただけるようにすることが大切です。
✓1行目に関しては一般的な営業職に関する情報なので自社の情報を伝える説明にはなっていない
✓2-3行目もどの会社であっても言えることであり、その会社の特徴が一切見えない
✓全体を通して抽象的で当たり前の話に終始しており、具体的な
その会社での仕事を知るための情報が含まれていない
【デザイン】
デザインには「見た目」だけではなく、サイトの「使いやすさ」も整える役割があります。
「きれいなサイト」「好みのデザインのサイト」ではなく下記のような点をチェックし、採用活動に効果を出すための手段として採用サイトのデザインを考えましょう。
✓自社のイメージ、価値観、世界観が表現されているか
✓ターゲットに受け取って欲しい自社のイメージの通りに
受け取られるデザインになっているか、ターゲットの自社理解促進・
志望度向上に役立つデザインになっているか
✓閲覧媒体によらず見やすいか
※意図のない派手さや動きは不要
✓分かりやすいか(図やイラストなど)
※難易度の高い文章を読み込み理解できる層に応募してもらうため等、
スクリーニングとして、戦略的に分かりやすさをあえて入れないケースは例外
✓写真でしか伝わらないこと、動画でしか伝わらないことには
それを伝えるための写真・動画の構図・内容で制作・活用し、表現を工夫できているか
【ユーザビリティ(操作性)】
操作性が悪い採用サイトはそれだけで採用応募(検討)者の印象を悪化させます。下記のような点をチェックしましょう。
✓ユーザーが今いるページの場所が明確に分かるか、移動の選択肢は用意されているか
└パンくずリスト、ハンバーガーメニュー、フッターサイトマップ、グロナビやメガメニューの
いずれかが用意されているか
└ハンバーガーメニュー、フッターサイトマップ、グロナビやメガメニューのいずれかで
サイトの全コンテンツ(サイト全体像)は確認できるか
└社員紹介コンテンツなど複数記事を掲載する場合、記事一覧が用意されており、各記事と記事一覧を
行き来しやすい導線設計になっているか。また、記事一覧では自分が見たい記事にすぐに
たどり着くための検索がしやすくなっているか
例:新卒入社・中途入社・〇〇職…などのタグがついている、新卒入社社員一覧・中途入社社員一覧
〇〇職社員一覧…など一覧画面の中で区分ができている、新卒/中途・職種・部署・年次・年代・
役職・出身学部…などから社員紹介内検索ができる仕組みがある
└1コンテンツを見終わった後に次にみてほしいコンテンツへの動線はあるか
※情報収集を企業側が積極的に意図的にサポートしたい場合は必要
逆に自力で考えて読み込んでほしい、興味のあるところだけ自由に見てくれれば良い場合は
必須ではないチェック項目
✓コンテンツのつながりは自然で理解しやすいか
└サイト階層が深すぎないか。
例:TOP→メニュー選択→コンテンツの階層が理想。
TOP→メニュー→コンテンツ1→コンテンツ2など階層が深すぎてメニューから
すぐに移動できないコンテンツは避ける
└各コンテンツをまとめるメニュー名からそこに含まれるコンテンツのイメージはつくか
メニューが6つ以上にならないよう適切にまとめられているか。
└コンテンツ同士で矛盾が生じていないか。コンテンツ同士の内容が断絶しすぎていないか
NG例:主体的な人を求むと言っているのに、社員紹介や環境紹介では挑戦や主体性のあるエピソードは
なく、(受け身のまま)周囲が助けてくれましたエピソードばかり
NG例:会社紹介では理念や想いに特化して語っているのに、
社員や制度・環境の紹介で理念を体現するような内容が全く出てこない
✓スマホやPCなど閲覧媒体によっては操作性が悪くなるケースがないか
└レスポンシブウェブデザインができているか
└使用媒体により表示崩れ、操作性の悪い箇所、見えにくい箇所はないか
✓採用サイトだけで十分な情報量になっているか
└会社概要・沿革、事業職種紹介、自社の取り組み紹介でコーポレートサイトへのリンクを
貼ることで対処していないか
└エントリーや予約導線以外で媒体へのリンクが貼られていないか
※採用サイト→媒体・コーポレートサイトには飛びやすくとも、そこから採用サイトに戻ってこさせる
負担がかかるため、離脱防止・ユーザー満足度向上のためには極力採用サイト内コンテンツで構成
✓応募したいと思ったタイミングで迷わずにエントリーできる明瞭な導線があるか
└募集要項や選考フローを掲載しているページに分かりやすいエントリーボタンはあるか
└上記以外の内容のコンテンツからでもエントリーに飛べるボタンは設置されているか
例:グロナビ内やメニュー内に常にエントリーボタンが表示されている
└エントリーボタンが複数ある場合、新卒/中途別、職種別、卒年別などが明確で
自分がどのボタンからエントリーすればいいのかが瞬時に分かるか
✓エントリーの手間がかかりすぎないか
└新卒採用でいうマイナビ・リクナビのようにターゲットの多くが登録済みの媒体がある場合そこから
エントリーができるリンクはあるか
※自社がマイナビリクナビを利用していない、マイページ誘導したいためナビ媒体への
エントリー誘導は行わない場合は例外
└エントリーフォームで入力を求める項目が多すぎないか、入力エラーや入力漏れを極力起こさないための
入力サポートがあるか
主なチェックポイントをご紹介しましたが、これでも「意外とチェックポイントが多い…」と思われるのではないでしょうか? 見た目や形式上、”採用サイトがある”状態にすることと、「効果のある採用サイト」を作ることは大きく異なることを感じ取っていただけましたでしょうか。
3.採用サイト制作の具体的な17のステップ
採用サイト制作には大きく分けて3つのフェーズがあり、細かくは17のステップにそって進めていきます。企画フェーズ、制作フェーズ、運用・改善フェーズです。それぞれのフェーズで具体的に何をするのかの流れを細かく見ていきましょう。
【企画フェーズ】
<STEP1:採用課題を洗い出す>
前述の通り、採用サイトは採用の質を高めることに効果を発揮するものです。採用サイトを何のために作るのかをまず考えます。
- 採用担当者の皆さんが日々の採用活動で課題ではないかと気になっていること
- 年次振り返りでよく議題に上がると感じるポイント
- 直近年度の振り返りをする中で気になった・課題に上がった・例年と違ったポイント
などからまずは所感ベースでもいいので採用課題を洗い出してみましょう。
【例】
<STEP2:洗い出した採用課題に改善優先度をつける>
採用課題を洗い出すとたくさん出てきますが、採用サイトでの情報発信の工夫が改善策筆頭になるもの・改善できれば採用成果改善にインパクトが大きいものに優先度を高くつけましょう。優先度をつけずにあれもこれも盛り込もうとすると、蓋をあけてみたら優先度の低い課題に対するコンテンツは多いのに、根本課題を改善できるコンテンツがあまり作れていなかった…、あれこれ入れすぎてコンテンツ同士のつながりがなく(各コンテンツで主張がバラバラすぎて)説得力に欠ける…などの結果を引き起こしかねません。
【優先度付けのポイント】
とはいえ、「優先度」をどう考えればいいのか…というのもお悩みポイントですよね。イーディアスが考える最も分かりやすい方法は、課題となっている箇所が表れる(歩留まりなどの)数値の改善幅が大きいものの優先度を高くすることです。
例えば、不合格者が多い・辞退や離脱が多いという課題が出てきた場合、各選考の不合格率・離脱または辞退の率を算出しましょう。1次選考の不合格率が80%離脱辞退率が40%、2次選考の不合格率が25%離脱辞退率が30%であれば1次選考の不合格率を改善するのが最も数値的な改善インパクトが大きいことがわかりますので
この場合、「1次選考不合格が多い」課題の優先度を高くします。
もちろん、同じ数字であっても、個社の事情や状況ごとにその数値が悪いのかどうか、悪さが深刻かどうか、改善しやすいかどうかは変わってきます。自社に合わせて数値の悪さ・深刻度合い・改善幅を考えた上で優先度をつけてみてください。
採用課題を洗い出した際の「なんとなくここが課題ではないか?」という所感を数字という事実情報に落とし込み、本当にそこが課題なのかを確認しつつ、その課題の深刻さ・改善幅の大きさを客観的に把握し直してから改善を優先すべき課題=ボトルネックを特定しましょう。ちなみに、優先度が高いものを絶対に1つまで絞り込む必要はありません。優先度が高い課題が複数出てきてもそれが優先度が高いものなのであれば問題ないです。
【例】
<STEP3:優先度が高い採用課題が起こる要因を探る>
優先度が高い採用課題についてなぜその課題が起こっているのか、原因を深掘りましょう。その原因に応じて改善のためにどのような情報を伝えていくべきかが変わってきます。
- 現状行っている採用施策
- 学生や求職者から聞く声
- インターンシップや説明会・カジュアルイベントなどのイベント後アンケート
- 直近入社社員や内定者へのヒアリング結果
などの事実情報から課題要因を探りましょう。
【例】
<STEP4:優先度が高い採用課題の要因をなくすためにどのような情報を伝えるべきかを考える>
STEP3で検討した採用課題の要因の内、情報発信の工夫で改善できる箇所を考え、どのような情報発信が必要かを検討しましょう。これが採用サイト内のコンテンツ企画につながります。どのような情報を伝えられれば採用応募(検討)者の意識・感情や行動を変え、採用課題の改善につなげられるのか、という観点で考えてみてください。
例えば、下記のように検討します。
<STEP5:優先度が高い採用課題の要因をなくすために採用サイトを採用フローの中でいつどう活用するか考える>
大手有名企業でない限り、採用サイトは作ったらそのままおいておけば見てもらえるものではありません。採用フローの中でどう採用サイトに誘導するのか、どう活用するのか、どう運用するのかまで考えた上で採用サイトの内容設計や必要機能を検討する必要があります。
こちらもSTEP3で出た採用課題を解決するにはいつ、どのように情報を伝達できれば最も効果的か、そのためには自社の採用フロー・施策の中でどのように採用サイトを使っていきたいかという観点で検討していきましょう。
例えば、下記のように検討します。
<STEP6:STEP4・STEP5で出た内容から必要コンテンツ種類と中でも注力すべきコンテンツ種類を選ぶ>
STEP3の採用課題解決につながるか、STEP4とSTEP5で検討した内容の実現につながるかによってどのコンテンツ種類が特に重要になるかを検討します。その上で特にSTEP3やSTEP4とSTEP5との関連性が深く、作り込む必要性が高いコンテンツ種類はどれかを考察しましょう。
<STEP7:STEP6で必要性が高いとなったコンテンツごとに、そのコンテンツで
何の情報をどのように見せるのかの企画をSTEP3~5で出た内容にもとづいて考える>
STEP6で必要性が高いとなったコンテンツ種類は特に、STEP3の採用課題解決につなげるには、STEP4とSTEP5で検討した内容の実現につなげるには、という観点で、そのコンテンツの中で「何のために、どの情報を強調して発信するのか・その情報をどう表現するのか」を検討します。
<企画フェーズSTEP6-7の実施具体例>
参考までにSTEP6-7の考え方の具体的事例をご紹介します。
コンテンツ種類 | 作り込みの必要性 | STEP3・STEP4とSTEP5からどのような内容にすべきか |
---|---|---|
採用情報 | 必須なので 高 |
※STEP3→STEP4とSTEP5以前に採用サイトに必須の情報をまとめる |
会社・事業紹介 | 接触初期ターゲットの興味付けや基本理解促進になるので 高 |
→自社情報を読み込むまでの意欲はまだないターゲットが短時間で自社の魅力や特徴を把握できる見せ方にしよう |
社長メッセージ | 自社理解促進になるので どちらかは 中 |
|
企業理念 |
|
|
将来展望 | より深い自社理解促進になるが最低限理解してもらいたいこと以上の内容なので 低 |
|
業界紹介 | より深い自社理解促進になるがある程度分かっているターゲットが多そうなので 低 |
|
職種・仕事紹介 | 説明会や選考前後の理解深化に必須なので 高 |
|
社員紹介 | 説明会や選考前後の理解深化に必須なので どちらかは 高 |
→理解促進向けとし、パッと見ての分かりやすさより読み込ませる情報量を優先しよう |
プロジェクトストーリー |
→理解促進向けとし、パッと見ての分かりやすさより読み込ませる情報量を優先しよう |
|
対談座談会 | 自社理解促進になるので 中 |
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教育研修 | 説明会選考参加動機として現状この内容は多くは上がらないので 低 |
教育研修制度について紹介し不安払拭を行っておけるとより良い |
福利厚生など働く環境 | 説明会選考参加動機として現状この内容は多くは上がらないので 低 |
働く環境や待遇について紹介し不安払拭を行っておけるとより良い |
イベント情報 | イベント誘引率向上に直結するので 高 |
→自社イベントの内容や、プログラム中の面白いポイント・自社ならではのポイント・過去参加者の声を明記して参加意欲を醸成するイベント予約ページを作ると良さそう
→このページはQRコード化して採用イベントや学内セミナーで配るチラシや入社案内につけたい |
最新情報 お知らせ |
イベント誘引強化になるがプラスアルファなので 中 |
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【制作フェーズ】
<STEP8:サイトマップやワイヤーフレームを作成>
企画フェーズで検討した内容から、サイトマップ(サイト全体のメニュー・ページのつながりを洗い出す一覧)やワイヤーフレーム(サイトのレイアウト・配置のラフ案)に落とし込みます。
<STEP9:写真素材、原稿、デザインの制作>
企画フェーズの内容とサイトマップやワイヤフレームを元に、各種素材を準備します。
写真
伝えたい内容に合う・サイト上での写真配置場所に合う写真を枚数・サイズ・解像度・構図(画角、明るさ、色味、余白、背景、被写体、ポーズやシーン)を考えて準備します。
どんな会社か?どんな人がいるのか?を知りたくて訪問する採用サイトでは、写真素材のクオリティ=採用活動への力の入れ具合と判断されることもあります。また、採用サイトでは人物写真も多用することになりますが、人物写真は特に写真素材のクオリティにより見え方や印象が大きく左右されるものです。よって、採用サイトに掲載する写真素材のクオリティにはしっかりとこだわる必要があります。
原稿・デザイン
原稿やデザインも伝えたい内容に合う・サイト上での配置範囲に合う内容で準備します。原稿は社員へのヒアリングやインタビュー、アンケートが必要な場合も多いため、伝えたい内容に合わせ、どんな情報をどう引き出すか考えてヒアリングやインタビュー、アンケートの準備も進めておく必要があります。サイト内の配置場所によって掲載可能文字数は変わってきます。それに合わせて社員から得た内容を原稿化する必要もあるので注意しましょう。さらに、これらの原稿内容により、見出しやデザイン要素の配置、図解やイラストの要否などデザインに影響する場合もあるため互いに連携しつつ制作を進める必要があります。
<STEP10:コーディング、フォームやCMS等の必要機能実装>
準備した素材をWebサイトで見れるようにするためにコーディングを行います。サイトの構成要素により変動しますが、HTML・CSS・JavaScript…などを扱える必要があります。このタイミングで、エントリー用フォームや、サイト内容更新用のCMS(コンテンツマネジメントシステム)など必要機能の実装も行います。
<STEP11:テスト環境でチェック>
できあがったWebサイトを広く一般公開する前にテスト環境でチェックしましょう。
✓掲載内容やレイアウトに問題がないか
✓色味や解像度・サイズの反映具合に問題がないか、
✓操作性が悪い箇所はないか
✓閲覧媒体によっては不具合が出る箇所がないか
✓閲覧ブラウザにより不具合が出る箇所がないか
✓リンク切れや間違いがないか
✓動きのあるデザインや動画を組み込んだ場合動きに問題はないか
✓応募フォームなど設置した入力フォームとその入力サポートは正常に作動するか
✓サイト内フォーム経由応募が正常にメール等設定した場所に届くか
✓コンテンツマネジメントシステムなどサイト更新や運用に関わるシステムを組み込んだ場合はそのシステムが正常に作動するか
✓自社のセキュリティ要件を満たしたサイトになっているか
<STEP12.本番環境にアップして公開>
一般公開される「本番環境」にアップします。これで一般ユーザーが検索して見れるようになります。
【運用・改善フェーズ】
<STEP13.GoogleAnalyticsなどデータ計測環境の設定>
GoogleAnalyticsなどを用いて採用サイト閲覧データを計測・蓄積できる環境を設定します。プロパティをどう設定するか、計測タグをどこに置くかなど、計測ツールや環境設定の知識が必要になりますので、ご自身がこの領域に詳しくないという場合はマーケティング・Web担当者・外部業者など詳しい方とともに進めていくのがおすすめです。ちなみに、場合によってはGoogleAnalytics有料版やヒートマップなど別ツールをコストをかけてでも導入するケースもあります。
<STEP14.データ集計>
計測ツールの中に蓄積されたデータを分析したい項目に合わせて集計し分析に使いやすい形でアウトプットします。ポイントは改善に向けた仮説を先に立てること。大量のデータをから自社にとって必要な箇所をピックアップする必要がありますのでまず仮説を立てて、それに応じたデータをアウトプットしましょう。
次のSTEP15以降でその仮説が正しいのか?を検証した結果、仮説が違っていたのであれば再度仮説の立て直しからスタートすればOKです。例えば分かりやすいところで言えば下記のようなアウトプットがあります。
- 閲覧媒体による差が出ていないか確認したい
→閲覧媒体(PC・スマホ)別にPV数・CV数・行動フロー・滞在時間…をアウトプット - 人気コンテンツ(情報)は何か知りたい
→閲覧者の行動フロー・コンテンツ(ページ)別PV数をアウトプット
<STEP15.データ分析・仮説検証・改善ポイントの把握>
アウトプットした閲覧データの考察・分析を進めます。データや数値から仮説が正しいと言えそうか、切り口を変えてデータを見る・データ同士を組み合わせて見ることを通して考察していきましょう。この際、採用サイト閲覧データの考察・分析はもちろんですが、下記のような定性データも合わせて考察・分析を進めることがおすすめです。
- 現在実施している採用施策や採用フロー
- 各イベントでの説明内容
- 選考フロー各所でとった応募者アンケート
- イベントや面接等で聞いた応募者の実際の声 …など
これらから得た結果を元に、採用サイト内容の改善・採用サイト活用方法の改善を立案します。
<STEP16~17.採用サイト内容・活用改善~改善前後の変化チェック>
STEP15で立案した採用サイト内容や活用方法の改善を実行します。一定期間実行できたら、改善後のデータをとり、改善前データと比較して良い変化・効果が生まれているか検証しましょう。
このようにSTEP14-17を繰り返して運用していくことが採用サイト運用・改善フェーズの肝になります。「仮説立て→データ・事実情報を得る→考察・分析→改善策立案→効果検証と次の仮説立て…」と繰り返していくことで採用サイト・採用サイト内コンテンツを「資産化」していくことが可能です。
1章でお話した採用サイトの特徴・強みの内の「資産化」効果をしっかり発揮させられるかはこの運用・改善フェーズへの取り組みにかかっています。マーケティング界隈では実施して当然ですが、採用界隈はきちんと行えている企業は意外と少ないのが事実。この記事をお読みいただいている皆さんは、ぜひ運用・改善フェーズまで取り組んで採用サイトの価値を最大化させてください。
採用サイトの企画~制作~運用改善までのフローをご紹介しましたが、採用実務も並行して進めなければならない中でこれだけの対応を自力で行うというのは非常に難しいと感じられる採用ご担当者様も多いことかと思います。このフローの全てまたは一部を外注したいという方は、次の4章で外注先を選定する際のポイントをおまとめしていますので、そちらをご確認ください。
4.採用サイト制作外注先選定のポイント
【採用サイト制作業者の種類】
採用サイトを制作できる業者と一口にいってもさまざまな業者があります。各業者の元をたどって大きく分ければ下記表の4種が代表的な業者であり、それぞれに強みと弱みがあります。
どの業者でも強みはよく見え、弱みは心配になるかと思いますので、3章で解説した採用サイト制作の具体的なステップと合わせて検討し、自社が任せたい制作ステップに強みを持つ企業を選ぶようにすることがおすすめです。
【業者選定フローチャート】
<業者選定フローチャートと3章採用サイト制作の具体的なステップとの関係性>
下記にフローチャートの詳細を解説します。
【A.採用課題の整理・特定、その課題の改善に向けた採用サイトの戦略・方針の検討から一緒に考えてほしい場合(3章のSTEP1~)】
★おすすめ:採用コンサルティング会社(中でも採用ブランディングができる会社)
自社の採用課題のボトルネックがどこなのか、いまいち検討がつかない・顕在課題に対策しているつもりだがどうも改善できないので潜在課題があるかもしれない…という場合採用サイト企画制作の最上流から業者とともに進めましょう。採用の現状から採用課題の整理や特定をした上で改善策の検討をする、最も根本的なところから話ができる業者を選ぶことがおすすめです。
この部分の話をするためには、採用に関する知識と課題発見・整理・特定をする力が必要です。よって、具体的に言えば、採用コンサルティングサービスも提供している業者が最適です。少なくとも、(サイトは作れても)採用に関する知識を持っていない(または薄い)業者は選ばないよう注意しましょう。
【B.採用サイトで改善したい課題は明確で、その課題解決のためにどんな情報をどう発信していくべきかから一緒に考えてほしい場合(3章のSTEP4~)】
★おすすめ:(採用サイト実績が豊富な)マーケティング・広告会社
課題は明確だがその課題解決に向けどんな情報をどう発信しようかという点でお悩みの場合は、伝えたい情報をターゲットに的確に伝える表現に強いかどうか、が重要になります。よって、コンテンツにより採用ターゲットの態度変容をさせることや魅せ方(表現)のノウハウがある業者から検討しましょう。例えば、採用サイトの実績がある(=採用への理解が一定以上ある)広告やマーケティングに強い業者はターゲットを態度変容させるコンテンツ制作ノウハウに長けていますのでおすすめです。ただし、マーケティング施策ではなく採用サイトだからこそ注意すべきポイントも多くありますので、採用サイトの実績が豊富か?はよく確認しましょう。合わせて、採用サイト制作専門の業者も「採用サイトでの見せ方」に関する知識や経験がある点に期待できます。
【C.伝えるべき内容もその見せ方もだいたい考えられているので制作するフェーズを任せたい場合(3章の制作フェーズ(STEP8~)】
★おすすめ:Web制作会社
企画は自信を持って行えるが、制作ができる体制はないためそこだけ外注したい場合は当然ながら制作力で業者選定を行いましょう。Web・デザイン制作業者、特に採用サイト制作に特化している(もしくは採用サイト制作に強い)業者が検討の筆頭にあがります。その際、「制作力」の中でも、予算内で制作できるコンテンツ量、デザイン力、原稿の文章力、納品までの必要期間、制作中の自社負担量(成果物チェック、ヒアリングへの回答対応、原稿のたたき案作成…)などの内、何を優先して検討したいのかは前提として整理した上で業者の比較検討軸を作っておくことも重要です。
【「企画フェーズ」からまるっと外注したい場合はイーディアスがおすすめ】
特に上記AかBに当てはまる方には一度話を聞いていただきたいのがイーディアスです。理由としてはイーディアスは下記3点を併せ持つため、上記AかBに当てはまる場合には特にご依頼いただくメリットが大きいからです。
- 採用知識(採用実務にも精通)と採用コンサルティング・ブランディングノウハウ
- 採用コンサルティング支援はもちろん採用ブランディング観点での各種採用ツール制作実績あり
- 採用実務に関する知識もあるため、採用活動の中で採用ツールをどう活用するかまで考えて設計可能
- ターゲットに合わせたコンテンツ企画・表現力
- 母体が20年以上BtoBのWebマーケティング支援を行ってきた会社
- ターゲットに響くコンテンツ制作が可能
- マーケティングノウハウがあるためWebサイトの分析・改善など運用に関わるサービスもご提供
- Web制作ノウハウ
- 各プロクリエイターが自社内に在籍、設計した戦略と成果物に乖離がない
「必要なコンテンツをただ揃える”単なる制作”」ではなく、「採用課題改善に向けた採用ブランディングを行うための採用サイト設計」をするのがイーディアスです。「掲載コンテンツ種類」より「そのコンテンツの中身と見せ方」にきちんとこだわりたい方向けの採用サイト制作をご提供しています。
イーディアスの採用ソリューション
採用サイト制作に関するお問い合わせはこちら
【まとめ】効果が出る採用サイトにしたいなら”中身”の作り込みにこだわる
最後に、本記事の重要ポイントをおさらいします。
- 採用サイトは採用の質を高めるために重要
- (良い)採用サイトが発揮する採用の質を高める効果を他ツールに代替発揮させることは難しい
- 効果の出る採用サイトかどうかは”中身”にどれだけこだわれるかで決まる
よって、「よくあるコンテンツを揃える」のではなく、下記ポイントをチェックしましょう。
- 必須情報掲載
- 情報の網羅性
- 1コンテンツあたりの内容の厚さ
- デザイン
- ユーザビリティ(操作性)
”中身”にこだわるためにも採用サイト制作には下記手順が必要です。
- 採用課題から採用サイトコンテンツ内容に落とし込む企画フェーズ
- ユーザーの視認性・操作性を担保しつつ企画を高いレベルで実現する制作フェーズ
- 採用サイトを「資産化」し最大効果を発揮させていくための運用・改善フェーズ
採用サイト制作の各フェーズの内どこからプロの業者に任せたいかにより選ぶべき業者は変わります。
- 企画フェーズの根本、採用課題特定~採用サイト方針/戦略策定から任せたい
→採用コンサルティング会社など採用知見に富み採用課題発見・整理・特定・改善策立案に強い業者 - 企画フェーズ後半、どのように情報を見せるべきかの検討から任せたい
→採用サイト実績豊富なマーケティング・広告系会社などターゲットの態度変容のための表現に強い業者 - 制作フェーズから任せたい
→採用サイト実績が豊富でWeb制作ノウハウ・高いレベルで企画(戦略)を実現する制作力に強い業者
ぜひ”中身”にこだわった、採用応募(検討)者にとっても自社の採用戦略にとっても有意義な採用サイトを制作してください。